弘法山に登ってきた
実は二回目だ、とても心地よい山だったので
また行ってみようと思っていたのだ

秦野駅から歩いて浅間山、そこから権現山、弘法山、
そこから吾妻山に行く前にある
野仏の道をおりて帰る
前回来たときは夏で、にわか雨が降るような曇り空だった
今回は快晴で、木々は枯れ模様、道も木の葉であたたかい

浅間山からは前回は見えなかった富士が見えた
まえもって、皆の評判で「富士が見える」と知っていたので
しばらく立ち止まって景色を探した
連なる山々の折々、急に大きな富士が見えた
はー、山の皇のようだ
高いだけでなく、他の山と比べて大きい

ぱしゃりぱしゃりと写真を撮りながらすすむ
ひとけはあまりない

ところどころに紅くなったり黄色くなったりしたもみじがあった
もみじはたくさんの種類があり、紅葉の仕方が違うとか

木々の合間の、よく整備された道をゆっくり歩く
山を三つわたるので、たいしたものではないが、のぼっておりてが3回ある



権現山につくと、展望台がある
歩いている途中から見えるので気がはやる
それでもペースをゆっくりにしないと、途端に息が上がる

海と山が見えるわね、なんて
ひとたちの会話が聞こえる
合間をぬって、鳥のさえずりが心地よい

少し休んで富士をデッサンしたがけっこう難しかった
リベンジしたい
このハイキングコースはトイレもたくさん整備されているのが魅力だ
「山のトイレ」とかかれ、チップを入れる場所がある
沢山の人がこの山を整備してくれているのだろう、ありがたいことだ

そうしてまた少しおりて、のぼって、弘法山の山頂を目指す

山にいるとなぜかあまり食欲がわかない
食欲というか、無駄に食べたい気持ち、雑念的食欲
山の中では、おにぎりをひとつ食べたり、
お茶を飲んだりするだけでとても満ち足りるのだ
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弘法山てっぺんは景観の良い見晴台がある
ひとけはないのに、人気があり、やはりすでに何組かの人が座っている
あいている席をすすすと見つけて、おにぎりとコーヒーを広げ、食べた
みどころとしては、権現山のほうが富士が見える
しかしおにぎりを齧りつつ、空の高い景色を見て、
なんだかとても心地よく、ゆっくりした
じゅうぶん休ませてもらったあと
弘法大師さまのお堂に手を合わせ、まためぐり始める

やはり山は体にいいのだろう
そういえば昔「森林浴」などという話がはやった


道を歩いていると木の葉がさーっと降ってくる
日の光があたり、金色の雨のようだった
美しい、と、カメラを取りだしたが
木の葉は速すぎて、うまく撮れなかった


えっちらおっちら歩いて、
山歩きにつかれるころあいに、野仏の道の分岐が始まる


野仏の道は、小さな仏さんの像があちこちに点在していて
お水やお米がささげられている、
この町のひとだろうか、登山客はここには来ない気がする

道はふみかためられておらず、木の葉やおもうさま降り積もり、やわらかい


自分の足で登れるように、と
ストックを持ってこなかったが、これはストックがいる
ふみかためられていない木の葉は滑りやすい
道がもふもふしている


少しやぶっぽいところを通り、なんとか下山する
やはり私は下りが苦手だ、のぼりより時間がかかる

そのまま道なりに鶴巻温泉駅に向かい、温泉に向かった
山のあとの温泉は最高だ
私は面倒くさがりなので、ずっと温泉にいくのはメンドクサイと思っていた
だが、一度、山登りの後はいってみたらあまりに最高だったので、
山に行ったら温泉、という気持ちが染みついてしまった






