私はとてものどが渇いていた。
線路の脇に自動販売機があったので
100円を入れてコーラのボタンを押した。
とにかくのどが渇いていた。
がちゃんと音がして
出てきたのはコーラではなく、
「稲垣五郎へ」と書かれた小包だった。
稲垣五郎って誰だっけ?と考えている私の横から
変なおばさんが顔を出して
「あらぁ、その人アイドルよぉ、
いいわねぇ」と言った。
私はやっぱり誰だっけ?と考えながら
小包の封を持っていたハサミで開けた。
中から「打撲シート」と書かれた湿布が出てきた。
それを見て私は「あ、あけちゃった」と後悔した。
おばさんが妹になっていたので、
「あけてもいいから返してきなよ、」と押しつけた。
私は母と太陽が眩しい庭で洗濯物を干していた。
すると、遠くの方から妹の叫び声が聞こえてきた。
「泥ボー!!」
見るとカメラを二台首と腰にぶら下げて走る、ひげ面の男。
こちらにも向かってくる。
「えい、チキショウ、あれはお父さんのカメラだよ。」
母が叫んで脱兎ばかりひげ面に駆け寄っていった。
ひげ面はにやっと笑うと、
父のカメラを首からもぎ取り、やっと、地面に叩きつけた。
無惨な音がしてカメラが砕け散る。
母が、アアーと悲鳴を上げた。
その母を突き飛ばしてひげ面が私の真横に逃げ込んできた。
私は腕をめい一杯つきだしてひげ面をゴシッとはたいた。
どーんとひげ面が飛ぶ。
「やって良いことと悪いことがあるだろう!」
そうこうしていると警察が来た。
そこで目が覚めた。