砂漠を渉る

見渡り限り砂漠の地で茶色い岩肌を見せる山崖近くに

ひとつ聳え立つ小さな崖に二人の人間がぶら下がっていた。

一人はその崖の近くにある集落の長で不思議な被り物と化粧をしていた。

もう一人は死神のような黒い衣装に金色の骸骨の顔を持っていた。

どうやら、集落にきた旅人らしい。

なぜ二人がこんなところにぶら下がっているのか解らなかったが

私はその二人を崖のすぐそばから見下ろすようにたっていた。

二人はぶら下がりながら戦っており、キィンキンと

二人の持っている金属が音を立てていた。

私は「落とさなきゃ」という激情に駆られ

集落の長に岩を落としたり蹴ったりして落とした(長を)。

長は「しまった、なぜなぜなぁい」と叫んで崖の下に落ちた。

落ちると、ぼすっと音がして、長は大の字に砂に埋まった。

長は見る見るうちに顔がぐずぐずに崩れだし、

しゅわしゅわしゅわーっと砂に溶けていってしまった。

残ったのは長の衣装ばかり・・・。

ぶら下がっていた旅人が、ぶら下がりながら

「ありがとう、これで飛んでいける」といって

金色の骸骨を崖につかまっている体を残して飛ばした。

骸骨はひゅーーーーーーっと飛んでいって空にきらりと消えた。

「こいこいこい」と変な呪文みたいな声が飛んでいったあたりから聞こえた。

すると近くの山肌が、ガラガラガラーと崩れて

小さな穴が開くと、中に金色の羽が揺らいでいた。

(なぜかそれを見て私は招き猫だと思った)

その金色の羽は不老長寿の薬だと、すぐにわかったので、

ここが崖だということも忘れてそっちに向かって走った。

すぐに地面がなくなって私は落ちた。