塔の上

塔の上に私はいた。

そこで生クリームを練っていた。

今日は人が来るのだ。

パーティーなのだ。

私のいる部屋から螺旋階段を挟んでエレベータが見える。

あそこからお客様が来るのだ。

チンと音がしてエレベータ-が開く。

「お誕生日お目でとぅウウウ!!!!」

大勢の魔女達がわっとエレベータから押し寄せてくる。

「ありがとう!」

「ねね、これ食べてみて、これ、」

と言って今まで手で練っていた生クリームを魔女の集団に差し出す。

「きっと美味しくできたと思うんだけど!」

生クリームにはキュウリとイチゴが埋まっている。

手で抱えていたせいで人肌になま暖かい。

魔女達は顔を見合わせ、そっとエレベーターに戻ると

「チン」と下まで戻っていってしまった。

「美味しいと思うのよ。」

そう言って自分で生クリームを食べた。

キュウリが甘くてまずかった。